1. 現金実査と預金通帳の確認は出納事務の基本中の基本
さて、本日のテーマは「現金実査と預金通帳の確認は出納事務の基本」です。この出納事務は社会福祉法人の基本中の基本と言っていいぐらいの手続きですが、みなさまの法人ではいかがですか。もちろん、毎日現金実査や預金通帳を確認して現金や預金残高と帳簿をチェックしているという優秀な法人から、週に1回確認すれば良い方で、帳簿とのチェックがなかなかできていない、少し心配な法人まで様々だと思います。わたしのこれまでの経験からも、この基本の手続きが必ずしも十分できていない法人が少なからずありました。
ここでいう、現金実査は、小口現金の実査のことを言いますが、社会福祉法人の法人本部や各拠点の日常の小口経費の支払が中心で、大きなお金が動くことはほとんどありません。しかし、中には業務の関係で窓口での現金を扱う部署では、入出金の手続きの頻度が高く金額も多くなりますので、その場合の手続きの重要性は一気に上がります。
お金のことですから、おろそかにすることは考えにくいのですが、日々の業務が忙しく手続きが後回しになることがあります。その時に適切に処理しないため、後でつじつまが合わないことが起きてしまうことがあります。そうするとすべてのことが後手に回り、結果として、現金や預金と帳簿が合わないことになり、直ちに原因がわからなくなってしまいます。
2. 現金実査や預金の残高確認は内部けん制の仕組みが重要
社会福祉法人において、これらの現金実査や預金の残高確認の手続きは基本、出納担当者が実施していると思いますが、それを管理責任者がどれだけ確認しているかがとても重要です。間違っても、一人に業務を担当させて誰もチェックしない状態にはしないことです。このけん制の仕組みと運用ができているかどうかで、その法人の管理レベルを簡単に評価することができます。
実際に、これができていない社会福祉法人には常に不正のリスクを抱えることになりますし、現に不正事件は発生しています。これまでにも、銀行預金の帳簿と残高証明と照合していなかったことが原因で、預金着服の事件がありました。
3. 出納事務の不正事件が発生すれば、社会福祉法人の信用は損なわれるため、基本をおろそかにしないことが肝心
ひとたび事件が発生すれば、その法人の社会的信用は損なわれますし、場合によっては法人の存続に影響を与える場合も考えられます。逆にそこをしっかり管理していると、他の管理状況も安心感を得ることができます。現金実査と預金通帳の確認という基本を侮ることなかれ。この基本をあらためて、問いかけてみることをお勧めします。



